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2017年01月13日

法人税の滞納の代償 [(社)法人会]

ここ数年赤字続きの会社経営者に聞いた話を紹介します。その会社の決算は7月で残念ながら多額の赤字を計上したらしいのですが、法人である限り決算の翌々月つまり9月末には法人県民税21,000円と法人市民税50,000円を納税しなくてはなりません。数年赤字続きだとどうしても会社の資金繰りは悪化していて、その法人税が支払えなかったそうです。借金をして支払おうと考えても赤字の決算書では銀行からの融資は受けられず、借金できるのは年利率18%前後の金融機関だったそうです。そこで税金を滞納した際の延滞金と天秤にかけて仕方なく滞納したところ、県税事務所からは差押え勧告が届き、2万円程度だったこともあり年末に支払ったそうです。そして今月は市に納税しようとしたところ5万円の税金に加算された延滞金は1,000円で厳密には請求の手続きに要した100円を加算して、合計51,100円を納税することになったそうです。当然その原資は借入金で、さらに会社の財務内容は悪化していくことが予想されます。景気回復に向けて法人税は減税され大企業の業績は好転し、春闘ではベースアップが期待されています。しかし地方における零細企業の業績は伸びず、さらに累積赤字で財務内容が悪化する中で、法人税に高利な延滞金が課せられています。この現実は多くの中小・零細企業を倒産や廃業に追い込むきっかけとなりはしないかと心配しています。
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